街歩きの楽しみと流し撮り動画
私の趣味といえば、「街歩き」が一番でしょうか。30年ほど前、だんだん変わっていく街なみが惜しくて、それをプライベートな記録に残しておくために当時高価だったライカのM6を買いました。もちろん国内品は手が出る値段ではないので、並行輸入品です。それから、神戸の街はもとより私事旅行で行くたびに、故郷の小諸や軽井沢の商店街、東京の下町や怪しい飲み屋街、京都の歴史を感じさせる街なみや市場、大阪の飲み屋街などを写真に撮って個人的にご満悦でした。ある意味では消えていく古き好きなものを、時間と駆けっこして撮っていたような気がします。
その後、阪神淡路大震災があり、今まで撮った神戸の街は、長田にしろ、兵庫にしろ、灘や葺合・生田にしても、雑然とした街なみや古くて怪しい店構えのお店が一瞬にして消えてしまいました。これは私には大変なショックでした。その大破した街なみの後始末、整然とした街なみへの復興...というのにはささやかながらそれぞれ、幾つかの仕事で参加したものの、古き良き混沌が懐かしくてなりません。
その頃から、週末の時間があるときに、各駅停車の列車に乗って、気の向くところで下りて商店街をブラブラしたり、普通ならバス、電車で移動するところを徒歩で半日、一日かけて歩いたりする時を過ごすことが始まりました。特に観光地というわけでもありませんが、商店街や飲食街を目指すと、ときには観光旅行にもなります。行動半径は近畿圏から、中部や中国、九州関東までポツポツと拡がり、予算と時間が許すなら東北、北海道や沖縄の街もあるいてみたいものだと思います。名物に美味いもの無しと言いますが、その名物なるものを食べながら1人ブラブラして、渡すあても考えずにお土産買って(笑)。お金がある時期には、海外、ローマやフィレンツェ、ミラノ、ヴェネチア、ウィーン、プラハ、ブダペスト、ロンドン、マドリッド、バルセロナ、ブリュッセル、ブルージュ、アムステルダム、デルフト、ロッテルダム、ベルリン、ハンブルク、ドレスデン.パリ、アビニヨン、ニース.まだまだありますが、個人で旅行して気楽に歩き回りました。大阪の梅田よりは、おそらくバルセロナやパリ、フィレンツェの街角の方がよく知っているのではないかと思ったりします。
きれいで整然とした街よりも、歴史で少しすり減った汚い街路が好きです。海外ではスーパーマーケットやデパートの中や1ユーロショップ(日本の百均のマネ)も面白いですが、国内ではやはり個人店と商店街、市場です。
長年、街歩きをしているうちに、そんなに昔のことではありませんが、たまたま仕事でicレコーダーが必要になり、その道に詳しい友人から録音だけでなく?動画も写るもの(実は録音機能の良いコンパクトビデオ)が、録音ができる機械とそんなに値段がかわらなくなってきていると教わって、興味が出て個人購入してしまいました。しばらくは会議録に映像がつくと仕事の仕分けが良い(誰が発言したかすぐわかるし、プレゼン等があるとそのままOK)というわけで便利に録音機として使っていました。そのうち、このビデオ機能も使ってみようと、試し撮りを重ね、試写した動画データを逐一捨てるのは惜しいかとも思い、どこか保存する負担が軽くなるところということで、あまり興味のなかったYouTubeを研究することになりました。
その流れで、この1年ぐらいのことですが、専門の本格的なビデオカメラはわざわざ入手しませんが、手元にあるコンパクトデジタルカメラや特定用途で使うため追加したアクションカムを使って記録動画をYouTubeに置いておくことにしました。最近はiPhone Xを入手したので、一番目立たず、軽量なこの新しいスマホを常用してみたいとも思っています。歩いても極端に見苦しくないように、揺れを抑えるジンバルには出費してますけどね。
前の仕事がイベント系だったので、仕事の記録としていくつか動画を撮りましたが、これもコンデジ利用。本格的なカメラで撮るのは、なんとなくセンスにあいません。YouTubeを見ていると素晴らしいカメラで、素晴らしい編集をして何カットもつないで、美しい動画を作っておられる方がたくさんいますが、私はそのような創作とか芸術とかいうのではなく、一本撮りというのでしょうか、ただ撮り流してつないで、必要あればタイトルつけるぐらいの加工で、記録として街歩きで見た光景を残したいと思います。
雑踏の音や広角的な視野が生み出す空気感が感じられれば、それだけで楽しい。1人でワイングラスを持ちながら、チーズを肴に街を思い出すネタになれば、そんな感じでしょうか。まだまだ始めたところでお見苦しいばかりですが。記録と言っても、もう少し上手に撮れるようになって見苦しくないようにしたいとは思っております(笑)。
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2018.01.17 03:45