再び音声入力の話題

 ずいぶん昔のことで恐縮です。

 大学時代にほんの短期間ドイツに行って勉強した時に、何が一番日本人にとって壁になっていると感じたかというと、 もちろんまずこの我々の世代の日本人なら誰しも感じた、その国の言葉に対するヒアリング能力が一番。 しかし、これは 言語体系が 欧米と大きく違うという日本人のひがみを除いて考えると、お互い様の公平なハンディです。むしろ日本人、いやアジア人にとって、欧米の人に対して大学での学習面での当時の大きなハンディは、個々の学生の出力できる文字の数量、ボリュームにおいて大きな差があることではなかったかと思います。これはタッチタイピングの技術とタイプライターという道具を持っているかどうかの差でした。一晩の間に レポート50枚をドイツ語で出せと言われても手書きではとても追いつきません。 キーボード文化の欧米の連中は2枚のタイプ紙の間にカーボンを挟んで、タイプライターで打つことで、コピーまで用意できて あっという間と感じられる時間内に、タイプで原稿を仕上げます。コピーのない時代にこれは誠に大きなハンディでした。

私の使っていたのはこのゴルフボール型のもの。カナもありました。写真転載元 http://www.kogures.com/hitoshi/history/typewriter/index.html


 たまたま、家族が皆キリスト教徒で、教会のタイプの仕事を手伝ったことがあり、下手くそながら英文タイプが打てた私は それだけでアジア系の学生の中ではかなり得をしたことと思います。この経験から、大学時代にひらがなでタイピングを練習することになり、 当時はカタカナのみの出力ではありましたが、文字入力面では 随分得をしてきました。その後、この問題意識から パソコンやワープロに興味を持ち、職場では周りでは一番早い時期からタイピングをするようになりました。ある意味では今でもトラウマと言っていいほどに、文字入力の効率化に関心を抱いてます。今の、当たり前にパソコンキーボードやスマホのフリック入力世代の若い人たちにはなかなか理解してもらえないことかもしれません。

  常に関心をもって見てきた、色々な文字入力の可能性の中で、 私が関心を持ちながらも最も否定的な印象を持っていたのは音声文字入力についてでした。それが まさにこの一年で大きく変わろうとしているように思います。

 千円程度の外付け有線の録音マイクをパソコンにつけるだけで(ひょっとするとノートパソコン等では本体のマイクでも、あるいはBluetoothのマイクでも)、このサイトのシステムを利用すれば自由に音声入力ができる。 目の当たりにして驚きました。今まで試してみましたが、この音声入力でほとんど 今まで感じていた文字入力についての速度面での課題が解決しています。あえて言えば、あとはユーザー辞書の登録の問題ぐらいでしょうか。

 iPhoneでもブラウザの Chrome を使ってこのウェブサイトを利用するメリットがあるのかどうか、研究中です。(これはまだわかりません)

 音声入力を試した中で一番、色々なアプリの間で差がついてくるのは、音声入力モードを維持するスタミナだと思っています。 少なくとも iPhoneでのキーボード文字入力システムのgoogle音声文字入力は、 この面で大きく劣っています。まだ試している段階ですが、iPhoneではSpeechyというアプリが 、iosの音声入力を使いながら、スタミナが結構ありそうに思えます。今まで仕事のメモをとるのに使っていた「音声認識装置」というアプリより、入力画面の可視化が進んでいて使いやすそうです。もう少し使い込んでみたいと思います。


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コウベライフの雑記帳

以前からある「コウベライフ」 http://ktokuri.exblog.jp/ は街グルメ&街歩きなので、 もっと雑然としたことを書いてみようかと思ってます。