先日、出雲に行きました(9) 境港と水木しげる
さて、出雲を離れて、鳥取県から岡山県を少し抜けて、兵庫県へのルートで帰ることになりました。すでに県境の橋の話は第1回でご紹介したとおりです。
もちろん、帰路途中、何も観ずに帰るわけがありません。鳥取県ではまず境港に寄りました。ここは観光客である私たちには、港と水木しげるの街という印象です。
本日の狙いは「水木しげるロード」。私もちょっと街づくりに関与していたことがあって、ここの800mにもわたる妖怪モニュメントを展示した商店街の取組みには、以前から関心がありました。
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こちらに、商店街とそこに置かれているモニュメントの地図がありますが、想像を超える凄いものです。クリックして眺めてみてください。 (直接PDFファイルが開きますので、ご注意ください)。
とても参考になったのは、どこかにポツ、ポツと目をひくものを置いている...ということだけではなく、それぞれの商店が参加意識を持って、共通のイメージを作ることに積極的に参加していることです。水木しげるの漫画なので、そこそこ高齢者の年代の店主でも理解し、共感してくれることもあるのでしょうが、素晴らしい協力体制です。
こんなふうにお店に掲示したり、キャラクター商品?を出すなど、テーマ性が商店街全体で浮かんできます。
水木しげるは、この地、境港市の出身であり、それがこのまちづくりにつながっているのは有名ですが、実は、漫画家になる前、彼は神戸に住んでいて、「水木」というペンネームはその地、神戸市兵庫区の水木通にちなんだものです。今でも水木小学校という学校もあります。その神戸では、兵庫区の隣、私の住む長田区で、その地の出身である横山光輝の作品、鉄人28号の巨大モニュメントを造り、商店街は彼のライフワークのコミック、「三国志」の絵飾りやモニュメントを設けています。ただ、この地のように、どのお店も、どのサービスも...とうまくまとまっている感じが出せないんですねえ。震災の爪痕で、地のお店ではなくテナントになってしまっていることがたたっているのでしょう。ちょっと残念。水木しげるの作品から始まって、こちらは日本の妖怪全体にまで幅を広げているテーマの一貫性もあり、グランドデザインでも水をあけられている気がします。
さて、こちらがこの商店街エリアの本丸とも言える、水木しげる記念館。懐かしい彼の作品が披露されるとともに、創作した生活、それを紹介した幾つかのテレビ番組の関連も丁寧に展示されています。
館内に復元された、創作の場の書斎には、ちゃんと水木しげるさんがいましたよ(笑)
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